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「ベット」




眼を閉じない
僕はもう
僕のいろんな物事を
信じられなくなっている
手を伸ばして触れた頬
その歯の隙間から
ころがりおちたものすべて
「ほら御覧
僕はこんなに独りぼっちだ」
その声のあざとさに
僕は自分でうんざりした
(眠ることもできないまま
この夜もまた終わるのかな)と




ここは何処かと自問して
寝台だよと自答する
黙れば落ちて
おちて
おちてしまいそうな
白々しい羽毛のようなぬくもりが
足をぬるく暖める
(眠ることしかできないまま
この夜もまた終わるのかな)




乞うものはそれ程
大きなものなのかな
沢山の人の手から今も
こぼれ落ちてるようなのに
恋うものはそれ程
大きくも小さくも暗くも明るくも
何とも等価値で見れないもの
いまは見えないもの




ここにしかいることが出来ないで
この夜もまた終わるのかな
この場所にいることすら出来ないで
この夜もまた終わるのかな





ここは何処と聞かれて
寝台だよと繰り返す
それは何処まで
自問して
地の果てまでと自問する




足元は
眼を閉じてしまいそうな
白々しいぬくもり




眼を閉じてまどろみそうな
白々しいぬくもり
に、
眼を閉じない。















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