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「ソネット」





港から聞こえる汽笛が
目の前のSLのもののようだよ
上向くと冷たい虫の亡骸が
へらりへらりと舞い落ちていく。
冷めたここへのせめてもの抵抗で
僕は握っていた煙草を捨てる(もう手は焦げていた)
ああこの傷もすぐに癒えるね、
傷さえもともに歩んではくれない(ああ馬鹿くさい馬鹿くさい)。
公園のSLが
僕を運んでくれなかったように
今日は夜でさえ晴れ間が見えない
この場所に春には桜が咲いていたなんて
この場所に、
春になれば桜が咲くだなんて。





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