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「卒業式」






空が曇ってしまった
        よどんで
眉を寄せて笑う君が見えなくなるね
貰ったガーベラだけが
明日を強要するように鮮明で
まだ 本当には 笑えない





花曇りっていうんだよ
と君が言った
僕らは顔を見合わせて笑った
そんなの、知らないよと言いたい
まだ 本当には 笑えない





桜が咲くのかな、
この場所に、もう少しで。





おめでとうと言われて、
僕たちは行く先がわからなくなる
明日になれば何を着よう
曇り空色の詰め襟を脱いで
本当には、まだ 笑えないね。





花曇りっていうんだよ、
桜の花がなんとか咲く前には
曇りの日が続くものなんだ。
君は言って
僕らは顔を見合わせて笑った
そんなの、まだ知らないよと言いたい






灰色の空だね、手をつなぐ僕と君と、許すような









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